流産というと、いきなりウッ…と倒れたり、階段から落ちて病院に運ばれたりする、なんていうイメージがありますが、私の場合は、もっとゆっくりと忍び寄ってきました。
妊娠して喜んだのも束の間、赤ちゃんの心拍が確認できないことが分かり、9週ほどでお別れになったのですが、流産の確定までに1週間。本当に赤ちゃんが出ていくまでにさらに1週間。今でもその時を思い出すとクラクラします。赤ちゃんがお腹で亡くなっているというというのは、経験しないと分からない、なんとも言えない辛い状況でした。
かといって、独りで家にいるのも嫌だったので、結局普通に会社に行っていました。心が折れそう、というかもう折れてました。
産科・婦人科の病院へは、お母さんや家族が付き添っているような人も多く、たまに私と同じような状況なのか、大泣きしながら脇を抱えられて出てくるような人に遭遇することもありました。でも、私は悲しい時にストレートにそう表現できるタイプでもなく、ぼんやりと無表情で「全部嘘だったらいいのに…」のようなことを考えていたように思います。
そんな中、夫の存在はとても頼りになりました。
素直に「何してほしい?」と聞いてくれたのが、有難かったです。