A. 自分を傷つけた言葉が本当とは限らないし、自分を責める言葉に振り回される必要もありません。
「自分で自分の味方になる」でも書きましたが、自分の外見に自信が持てなくても、本当に醜い人というのはほとんどいないと思います。いくら親やクラスメートにそう言われたとしても、相手の脳内で勝手にそう見えているだけであって、真実は別のところにあります。
私は女性ですが、子供の頃は親の機嫌が悪いとブタと呼ばれ、どうせお前に似合う服なんか無いからあきらめろと言われ、そのほかいろいろな身体的特徴をあげつらわれて、今から思うと散々でした。
当時はこんなにひどいことを言われるのだから本当にその通りなのだと信じてしまっていましたが、大人になってあらためて考えてみれば、子供を相手に身体的特徴を指摘するだけで対処方法を教えてくれないのは、イジメ以外の何物でもありません。
結局のところ、親自身が育つ過程で家族に言われたことを、そのまま私にぶつけて憂さを晴らしているようでした。(親の機嫌の良い時や、生活がうまくいっている時は平和なんですけどね…)
さらに、具体的に傷跡など外見で悩んでいる人もいると思います。
私の場合、親のせいではありませんが生まれつき歯に欠損があり(歯の数が足りない)、乳歯をなんとか使っています。永久歯が生えてこないのが分かっているのに銀歯を入れられて、幼稚園児の頃から笑うと銀歯が丸見えです。
大人になってからはきちんと歯医者でメンテナンスをしていますが、乳歯の部分だけは根の深さが無いので後からセラミックに変えることもできず、かといってムリに抜歯してインプラントにすることもおすすめされず、銀歯が残ってしまっています。新しく会った人には「歯を矯正しているのね!」と言われて微妙な空気が流れます。
あと、私は、それほど目立ちませんが青あざがあります。最近は保険治療で直せるらしいのですが、これも自分の特徴かと思い、そのままにしています。知らない人からは「どこかにぶつけたの?痛いでしょう」と言われますが、生まれつきだから痛くないよー、で終わりです。
自分の身体で気になるところは、大人になってから直してしまうのも選択肢ですが、他人に言われたすべてのコンプレックスを消すことをゴールとするのはおすすめしません。なぜなら、かつて自分を傷つけた言葉が本当とは限らないし、自分を責める言葉に振り回される必要もないと思うからです。
鼻毛が伸びているとか、極端にメタボであるとか、自分で努力できそうなことは改善する価値はあると思いますが、今できる中のベストの対応をしていれば、あとは堂々としていましょう。
最後に、私が自分の外見に関して発想を転換できたきっかけを書きます。
学生時代の友人でとてもおしゃれな子がいたのですが、私が「自分はブサイクだから今後生きていけない」というようなことをもらした時に、良いアドバイスをくれました。
「ぷにかさんは、内側にこもって自分を見るのではなく、少し離れたところから自分を見てみたほうがいい。そのほうが、自分の見せ方や活かし方が分かると思う」
なるほどなあと思いました。
その後20年くらい経った今も、その友人の言葉を参考にさせてもらっています。
一度、自分を客観的に見てみるのはおすすめです。
一人で泣いていた時には見えなかった自分の姿が見えてくるかもしれません。