里帰り出産とは、実家に帰って両親の助けを得て産前産後の時期を過ごすことです。江戸時代からの風習といわれていますが、家電製品で家事が自動化された現代でも、出産の際に里帰りする人は全体の6割近くにのぼるそうです。
別の記事でも書きましたが、私も出産する時には会う人みんなに里帰りするのか聞かれ、東京の病院で出産することを話すと「大丈夫なの!?」と驚かれました。「出産で里帰りしない」というのは少数派になってしまうようで、周りにうまく説明して丸く収めるというのはなかなか大変でした。
里帰り出産のメリット・デメリットを冷静に考えよう
里帰り出産をするかしないかを迷っている人は、実家に帰る場合・帰らない場合の状況を比較してどうするか考えましょう。
- 里帰り出産のメリット
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- 家事をやってもらえるので、身体を休めることができる
- 赤ちゃんや上の子供の世話をしてもらえる
- 頼れる家族と一緒にいることで心の不安を解消できる
ウチの場合は里帰りのメリットがまったく見えなかったので、出産後は自宅で療養・子育てするの一択でしたが、夫と比較して実家が頼れるのであれば頼るとよいと思います。
ただし、里帰りしてみたら思ったより実家が助けにならなかった…という事例もあり、不安要素がある場合はそのままにせず、慎重に決断したほうがよいかもしれません。
- 里帰り出産のデメリット
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- 夫婦が離れ離れになってしまい、寂しい
- 夫との子育てや家事への参加が遅れる
- 実家での暮らしが長くなるとストレスになる
実家から離れて時間がたっている場合、実家での暮らしは自分のペースで生活できないなど、苦痛に感じるかもしれません。また、今後スムーズに夫婦で子育てをしていくには、産後・新生児期のいちばん大変な時期の姿こそ、夫に見せたほうがよいという考え方もあります。
里帰り出産の断り方
本人がはっきりしない態度でいると、周りは里帰り出産を勧めてきます。実家の親も周りからのプレッシャーや体面があるので、実家に帰ったほうがいろいろ丸く収まりそうな状況です。里帰り出産しない場合には、周りに配慮した説明が必要といえます。
あくまで自分の事情を理由にしよう
里帰り出産しない理由は、本当のところはともかくとして、あくまで自分の状況を理由にしましょう。あからさまに実家がダメだと言ってしまうと角が立ちます。
私の場合、実家が田舎で交通の便が悪く、買い物もままならない状況な上に親が気の利くタイプではなく、さらに動物を飼っているので衛生状態も微妙、加えてコミュニケーション面も良くなくヒステリックな怒鳴り声が毎日聞こえる有様…でしたが、そこには触れず、あくまで私の健康状態を理由にしました。
一番良いのは、自分の体調を理由にすることだと思います。移動がつらい、気候が良くない、都会の病院のほうが安全だ、産後も病院へ通いやすい…などと説明すれば、周りも納得してくれます。
どうしても帰ってこいと言われたら…
どこで出産するか決めるのは自分なので、地元に帰って来いと言われようが、動じず自分の希望で産院を予約してしまいましょう。それでも親があきらめない場合は、産後、自宅に手伝いに来てもらうのがよいと思います。家には夫もいることだし、自分が実家に帰るよりは親が来てくれるほうが、まだ自分のペースで生活できます。
実家の状況が万全でない場合、産前産後の辛い時期に実家に帰ってよけい辛い思いをするようであれば本末転倒です。
私も、実家に帰らないのは親不孝なんだろうか…と悩んだ時もありましたが、病院で助産師さんに相談したら、「誰に何を手伝ってもらうかを決めるのはあなたでよいのです」と言ってもらえて救われました。(良い病院でした)